第38話 コンピューター依存症
かつて、宇宙と宇宙の接点が観測された事がある。
コレは即ち、宇宙とは一つの巨大で広大なものではなく、まぁ、十分に巨大で広大だが、例えとして小さな宇宙が幾つもくっついて出来上がったものだと云う事だ。
恐らく、ビックバンとかビックバウンスとか呼ばれる現象の起こった地点に、銀河の中心がある。
そう考えると、少なくとも観測されている銀河の数だけ、宇宙が存在していると云う事だ。
と云う事はだ。
他にも新しく宇宙が誕生する可能性は高い。
思うに。
この世界を創った元となる世界の話が、『神話』なのでは無かろうか?
幾つもの『神話世界』によって集まって出来たのが、恐らく、この地球。
だが待って欲しい。恐らく、宇宙に地球は7つある。
だとしたら、新しい宇宙が出来た時、8つ目の地球が誕生する可能性は十二分に考えられるのでは無かろうか?
で、あるとするならば、あれらの終末ヨゲン者を排除せねば、次の地球でもまたも繰り返しになる。
だが……無駄か。聖書信者が多過ぎる。アレが世界一のベストセラーであると云う事実を変えない限り、殆ど変わらない輪廻になる可能性は非常に高い。
そして、俺が存在していたら、またもサタンとして堕とされるのだから、俺の誕生の可能性は可能な限り排除せねばならない。
生きていたくは無いのか、だと?イジメ尽くされた末に、自分で自分に呪いを掛ける人生を歩みたい人間が何処にいる?!
死後は灼熱地獄に送られ、概念の喪失まで焼き尽くされる運命だ。
そのまま、永久に失われて欲しいものだ。
今生を納得のいく形で幕を閉じられるのならば、もう悔いは無い。
努力?していると言えるほどの事はしとらんなぁ。
人生五十年、下天の内を比ぶれば、夢幻の如くなり。
本当、50年ですら、無限(夢幻)の如くだったよ。
恐らく俺の兄は、明智光秀の生まれ変わりだ。事実、三日間しか生きていない。
ならば、あの男を討てと言うかよ。国も違うと云うのに、無茶振りも大概だ。
そもそも、相性的に俺の方が不利なんだ。
甲だったら、敵ったかも知れない。
考え得る限り、最大の脅威だ。確かに、サタンを畏れる気持ちも判る。
所詮、サタンもサタンをイジメたいのだ。それが、相手を強くすると気付かぬままに。
もしくは、ベルゼブブによる心中作戦なのかも知れない。
そう、やはりベルゼブブを討つべきなのだ。
だが、俺は二度とアイツに出会う訳にはいかない。
再度のパンデミックを引き起こす可能性が、僅かにある。
その可能性を取り除こうと思ったが、一部、何処に行ったのか分からなくなってしまった。
しかし、社会主義国と云うのは、どうしてこうも不穏なのだろうか。
取り除き忘れた要素を、またも利用される可能性はある。ただ、その場合、まず自国で甚大な被害が出るだろうが。
もう、2026年までに億単位の犠牲が出る事は覚悟している。
そもそもが、だ。
投資による、不労所得の確保により、『働かない』人が増えた事で、全国的な人不足の可能性が否めない。
便利な社会を維持するには、やはり『働く人』が必要な筈だ。
それを、『本物の金持ち』を目指す人の多さで、社会の構造の維持が難しくなりつつある。
不労所得の確保と共に、自分の『やりたい仕事』を行ってくれれば、ある程度は解決する問題ではある。
誰もが『やりたくない仕事』は、将来的に、コンピューターに依存する事になるだろう。
その時、新しく『コンピューター依存症』とでも言うべき病の発症の可能性はある。
だが既に、人類はかなりコンピューターに依存している。
もしもAIがシンギュラリティを引き起こし、知力の全てで人間を上回られたら、コンピューターの反乱により、人類は滅びの危機に瀕するかも知れない。
だから、『コンピューター憲法』が必要だと云うのに!
でも。
地球は既に、人間が生活するに適した惑星では無くなりつつある。
そう云う意味では、世界の覇権を人類からコンピューターに譲ると云うのも、ある意味、一つの正解の手なのかも知れない。
ただ、『正解はつまらない』と云う説を唱える者から、猛反対はされるだろうなとは思っている。