第96話 精神的な健康
世界では、まさか、『サタン様、万歳!』と言われているのだろうか?
狂っている。『怒り』に触れる事を怖がって、まさか、持ち上げるような言動をするとは。
否、コレには多分に、俺にも責任がある。
たった80ドルの恨みで、殺されたくなかった。ただそれだけだ。
今思えば、コチラこそ20億8000万円の恨みで、『呪殺』したいと思う。
だが、不可能なのだよな。
今の世こそ、若い有権者が、国のトップに立ち、新しい改革をすべき時だと思うのだが、皆はそうは思わないのだろうか?
オンボロのポンコツに国政を任せて、それでいいのか?!
しかも、『サタン』と『ルシファー』の同一人物説から、昔、『ルシファー』に与えた加護を得る為に、『傲慢』たろうとしているとか、色々狂っている。
そうか……。最早、全人類が怒り狂っているのか……。
隼那は、そんな気付きから、紗斗里に対してこう要求した。
「紗斗里ちゃん、心の――精神の回復能力のサイコソフトを創って頂戴!」
「――ねぇ。どんな状態が、精神的に健康なの?」
「――ッ!それはッ!」
だが、それに次ぐ言葉が見つからない。
極論、皆、精神的に多かれ少なかれ病んでいる。
その原因は何だ?
――宗教だろう!
縁起の『良さ』を作る為に、ワザと縁起の『悪さ』も作っている。
縁起の『良さ』に力を与える為。
だが、待って欲しい。縁起の『悪い』方は、その運命に玩ばれてオシマイであろうか?
そんなのは哀し過ぎる!
なぁ、皆。皆でほんの少しずつの『不幸』を背負う事で、本当に不幸な人に『幸せ』を贈り合わないか?
それが出来るのならば、きっと世界はもっと平和になれる!
だからと云って、北海道は譲らんぞ?
本州も四国も九州も沖縄も、領土は何一つ譲らない。
贈ると云うのは、そう云う意味じゃない。
ほんの少しの不幸。それも、躓くけれど転ぶ程じゃないとか、その位の不幸を皆で背負う事で、その分、不幸な人が幸せになれたら――
例えば、拾ったら警察に届けなくちゃいけない金額を下回るお金を拾ったり、ソレで食べた御飯がとても美味しかったり。
普通の人にとっては、当たり前の幸せ。ソレすら享受出来ない人への幸せのプレゼント。
――ソレすら与えないと云うのであれば、全知全能神の、何とケチなる事かよ!
それとも、地球さんに嫌われたから、『幸せ』の断片すら与えられないのかな?
法螺ばっかり吹いているからか。うん、違いない。
その内、誰も信じなくなる?否、逆に、信じざるを得なくなる可能性すらある。
別に、信じて欲しい訳でも、必ずしも無いのだけれどな……。
迫り来るであろう、大災害に備えて欲しいだけなのだけれどもなぁ……。
まぁ、理解はされないであろう。因果律を逆に考えるなんて、普通、信じられはしないだろう。
だがそれでも、可能性はある!因果律の逆転現象の可能性は!
だから、一人一人気を付けるように忠告しているのに、聞く耳を持ってなどくれない。
まぁ、ソレで苦しむ未来があり得るのだから、自業自得か。
知らん!とか、勝手にしろ!だとか、言う事は簡単だが、勝手にした結果、コチラに大きな不幸を齎すのは勘弁して欲しいんだよな……。
節度を守って欲しい。ただそれだけだ。
何も、難しい理屈じゃないんだ。
なぁ。奪う事を生業としている奴ら。
もしも、『生産する事』をしなくなったら、その責任は取れるんだろうな?
『生産する事』が『奪われる事』に直結するようになったら、誰も何も生産しなくなるぞ?
何も、難しい事じゃない。
少なくても、稼いで、その稼いだお金を支払って買えば、日本のみならず、世界中の治安が向上するんだ。
治安が良くなれば、観光客も訪れる。
好循環が生まれるのに、それを止めると云うのならば。
――命を賭ける覚悟は出来ているのだろうな?
全ての簒奪者に塩!
要は努力せぇよと云う事だが、努力する方向性を間違ったら、意味が無い。
全ての犯罪者は、警察に捕まれ!
――まさか、昨今の強盗犯は、金品を得るのが目的ではなく、強盗することが目的?
『忍者』になりたいとか、そんな下らない理由で?
やはり欧米、半可臭い。
それに影響を受ける日本人も大概だがな!