第48話 封神
『獅子身中の虫』に、何故、『牡丹』が特効薬になるのかが解った。
だからと云って、どうしたと云う話だが。
神々だって、何故大事なのかと云えば、神々が人を創ったと云う話であろうし、ソレは即ち、地球さんが神々の中の神様、庚午の7月7日産まれ、又は西暦7年7月7日産まれの者であろう。
だから、西暦は7年ズレているのか!ようやく悟った。
日付の違いは、太陽暦と太陰暦との違いから生じたものだろう。
だから唯一神は、自らを信仰する者たちだけを救うのか!
確かに、あの忙しさじゃ、信仰もしていない者まで救っている暇は無さそうだったな。
若い内にでも、キチンと聖書でも読んでいれば、俺の行く末も違っていたのかも知れないが、俺は娯楽小説しか食指が動かない。
それに、終末予言をした本を読めと言われたら、俺なら断ってしまうだろう。
知らなければ、ホラ、2022年の終末予言も避けられただろう?
知っていても、ソコに不安を持たなければ……。例えば恐らく、その地域の50%以上が地震に不安を感じたら、大地震は起こるのだ。
故に、畏れる事無かれ。
不安を煽って、ソコにひと欠片の希望を詰めた、プロのクリエイターが作る作品がウケているようだが、その不安から人々を救うヒーローは、皆が目指さなければ成功者たるヒーローは生まれ得ない。
元々、成功率が非常に低い希望なのだ。皆で目指してその内の1%でも成功者が出れば、十分な成果と言えよう。
面白半分でパンドラの箱を開けた、プロのクリエイターも居るのだし。
もしかして、皆、世界に終わりが来て欲しいのか?
希望を挙げればキリが無い。不安を挙げてもキリが無い。
だからと云って、世界を終わらせる馬鹿者が何処に居るかよ?
やはり、『封神』が必要かよ?
ああ、やはり、子供を授かりたい。そして、その子に名前を付けてあげたい。
即ち、『封司』と。
だが、確実にイジメられる。そんな残酷な目に合う子供など、生まれたくは無いだろう。
故に、ココに名前だけ残そう。
俺に、子育ては無理だ。
経済力も無い。
主夫力も低い。
故に、俺などを選ぶ女性に、ロクな奴は居ないだろう。
宜しい。伴侶に完全な諦めがついた。
だがな……。俺の座右の銘は、『人生諦めてからが勝負』なのだよ。
誰か、こんなヒモも同然の男を、迎えたいまともな女性は――居ないだろうな。
まともな女性が迎えたい相手の条件では無かった。
例え、自分の小遣い程度は自分で稼いでも、決して家計を支えるだけの経済力を得る事は出来ない。――恐らく。
投資も、『絶対に失敗する』と云う呪いを、元友人から掛けられた。まぁ、それが故に今は友人では無いのだが。
それにしても、友人相手に呪いを掛けるとは。恐らく、単純に俺をイジメたかっただけだろう。そんな友人は要らない。
誰か、俺が完全に人間不信にならなかった事を、褒めていただきたい。