第45話 宿命と運命
宿命は避けられない。
でも、運命は避けられる。
――ん?『命を宿す』?に、『命を運ぶ』?
まさか!俺が、子を誕生させる可能性があるのか⁉と云うか、それが避けられない?!
ならば、俺の子が、イ〇ス=キ〇〇トの生まれ変わりにして、お釈〇様の生まれ変わり⁉
理屈としては判る。だが、感情的には納得出来ない。
だけど、俺が授かるとしたら、『子が限り』なのだ。
まさかの丙午?!それも、復活祭⁉2026年4月5日?!
ソレが避けられない⁉
何故?!
子供なんざ、相手が居なければ産まれないものだし、行為に及ばなければ産まれないだろう!
は!俺が誕生させねば、他の誰かが誕生させる、って事か!
だが、よりにもよって4月5日。10月10日説を信じるならば、カンコの切り出しになるではないか!
280日説を信じるのならば、7月29日か?兄の命日では無いか!
否、時刻まで定められていない以上、7月28日でも大丈夫かも知れない。28はラッキー数だ。その説を信じよう!
でも、俺、付き合った相手は3カ月で別れるし、来年7月27日までに相手に巡り会えなければ、そもそもパートナーとは成り得ぬぞ?
そもそも子育てする経済力が無いし。
それに、世界を2026年で終わりにはしたくない!
でも、今更感はあるなぁ……。
『時の流れに身を任せ』とも歌われているし、流れに沿って、嫌な運命だけは避けよう!
自分が最後と思っている人も多そうだし、人為的に終わりは作られそうだ。
それも、かなり露骨に行われそうだ。
いいのかねぇ……。グングニルは自らの下に戻って来ると云う性質を持っているのだが。
――!エクスカリバーか⁉
だが、諸刃の剣では無いか?!
まぁ、どの道、自らも滅ぶ覚悟をされたら、それでオシマイなのだ。
でも、俺は思うのだ。
共存共栄しようぜ、とな!