第21話 全世界の破滅
俺はずっと、あの女が凄まじく呪われていることに、気付かずに居た。
覚醒した俺は、あの女の凄まじい呪いに気付き、『殺気』を向けられたことが原因で、『確信犯』になってしまった。
いや、それに対して行った行動は、確かに犯罪だった。
だが、警察に説明した通り――いや、それ以上の被害が出ている。
『世界樹』にリンクした俺に、殺気を向ければ、コロナ禍位の被害は当たり前なのかも知れない。
世界は、2026年で終わろとしている。
それは、キリスト復活の『艱難辛苦の七年』がコロナ禍の始まり・2020年から、2026年までの七年間で重なっている。
加えて、お釈迦様復活の56億7000万年後と云うのも、567(コロナ)と云う千の風、そして、やや強引ではあるが、蔓延と万年の重なり。
共に一致するのだ。
だからと言って、2026年に世界の全てが滅ぶとは限らないが、俺にとっては、ロシアによる北海道侵攻による死と云う、自らの世界の終わりは迫っていると思っている。
『キーパーソン』。俺は正に、世界の終わりのキーを回す人間だったのだ。
もしも憲法が改正されたら。
俺は、対ウクライナ戦の終わらぬ内に、日本からロシアに攻め込むべきだと考えている。
日本の領土で戦争していては勝てないからだ。ロシア国内で戦争すれば、勝ち目はある。
だが、恐らく憲法は改正されないだろうし、日本がロシアに攻め込む事も無い。
ただ、ロシアが攻め込んでくるのを畏れて待っていなければならないのだ。
その位なら、いっそ、北海道をロシアに売却してしまえば、戦争という悲惨な犠牲は出さないし、よっぽどマシだと思うのだが。
ただ、それを切っ掛けに、第三次世界大戦で世界の全てが滅んでしまう可能性は、非常に高い。
だから、ロシア。どうか、北海道には侵攻しないでいただきたい。
北海道が欲しければ、平和的交渉で。
さもなくば、世界の全てを道連れにする。
覚悟せよ、ロシア。
コンピューターには、必ずバグやウィルスがある。
北海道を奪った後、世界の全てが滅んでも良いならば攻め込んで来い。
北海道を奪う事に等、何の意味も無いことを思い知らせる。
さあ、滅べよ世界!ヨゲンの通り。
俺は、織田信長が死んだのと同じ年齢で死ねることを、誇りに思う。