第59話 トゥるース
もしも、『戦争はゲームだ!』等と言う主張をされた時の為に、ここに断言しておく。
もしも戦争がゲームなのだとしたら、それは命を奪い合う、『真剣勝負』だと断言する。
そして『真剣勝負』である以上、賭けるモノはお前の命だ!
故に、負けた時には死の覚悟を以て臨め!
死ぬのは怖くない?そう云う奴に限って、死を目の前にしてビビるんだよ!
俺はこう断言する。
お前は、いつか、負けるんだよ。絶対にだ!
そして、命を失うんだ。
ソレが怖かったら、即時停戦しろ!
それでも死ぬのが怖くない?
お前は、きっとどこかで気付いているんじゃないか?
側近の誰かが裏切り、暗殺されかねない事を。
俺は、死ぬのが怖い・怖くない以前に、ただ純粋に生きたい!
だから、ギリギリまで自国が戦争をしない事を願っている。
攻め込まれたら、直接的に貴様を殺す命令を下す!
ソレが、どれだけの効果を発揮するのかは分からない。
だが、側近が裏切る切っ掛けとしては十分だろうよ!
うん?
脅威となりそうだから戦争を仕掛けたのなら、お前は十分に臆病者なのでは無いか?
英語ではチキン、日本語では負け犬と呼ぶ。ロシア語では?トゥるースか。
臆病ではなく慎重だと言えと?ならば何故、戦争を早まった!
ベルゼブブが脅威だった?ンなことは、俺も気付いているよ!蝿一匹にやけに五月蠅かったみたいだからな!
俺も、手段を問わずに始末するべきだと感じていた。だが!……戦争で生じる犠牲者に比べれば、ベルゼブブなど、ただ只管に五月蠅いだけだろう?
それともまさか、軍のガス抜き程度のつもりで戦争を起こしたのか?死ねよ!軍諸共!
もういいわ。ハンカクサイ奴だと予想がついたし、言葉を尽くしても微塵も揺るぐことも無いつもりだろう?
北海道侵攻を始めたら、本格的に対策を打つ。だが、それをしない限りは自由にしろよ。
その時は、パソコン一台を頼りに一騎討ちを狙う!
吹けよ、神風!
どの道、俺が死んだらお前も道連れだ!
敢えて名は挙げていないが、判っているだろう?爆死する運命を背負っている者よ!